ディスコードの真の目的は「若返り」だった!
物語をかき回したユマ・サーマン演じるディスコード。
彼女、一見すると「不死者の存在意義」みたいな高尚なことを言ってるけど、ぶっちゃけ違いました。
彼女の真の目的は、自然に失われた自分の不死性を取り戻すこと。
そのために、ナイルの能力を利用して、アンディたちから不死性を奪おうとていたんです。
結局、彼女を突き動かしてたのって、「死ぬのが怖い」っていう、ものすごく個人的な恐怖だったんですよね。
「最初の不死者」なのに、誰よりも死を恐れているっていう皮肉…。
この人間臭さが、彼女を単なる悪役じゃない、深みのあるキャラクターにしていました。
ナイルの能力がチートすぎた件
今作のキーパーソンは間違いなくナイル!
彼女の「不死者を負傷させると、その相手の不死性を失わせる」っていう能力、ヤバすぎでしょ!
前作でアンディが不死性を失い始めたのって、実はナイルに傷つけられたのが原因だった、とブッカーが気づくシーンは鳥肌ものでした。
この能力のせいで、ブッカーも不死性を失い、クインでさえも人間に戻ってしまう。
ナイル本人は意図してないのに、物語の展開を根底からひっくり返す「ゲームチェンジャー」になっていたんです。
ブッカーの最期、あれは「贖罪」であり「救済」だった
この映画で一番泣いたのが、ブッカーの最期。
ディスコードが仕掛けた爆弾を解除するため、彼は自らを犠牲にする決断をします。
そして、その死の瞬間、彼の不死性がアンディに転送されるんです。
彼の死は、単に悲しいだけじゃない。
前作の裏切りを償う「贖罪」であり、永遠の生に疲れ果てていた彼自身の「安息」であり、そしてアンディを復活させる「希望」でもあった。
彼の犠牲がなければ、アンディはディスコードに勝てなかった。
彼の最期は、この物語の感情的なクライマックスでした。
ここ、泣きませんでした?
『オールドガード2』【ネタバレ全開】各キャラクターはどうなった?その運命を追う!
『オールドガード2』【深掘り考察】この物語が伝えたかったこととは?(ネタバレあり)
深掘り考察①:「不死って、本当に幸せか?」という問い
この映画シリーズを貫く、一番デカいテーマがこれだよね。
「永遠の生」って、果たして祝福なのか、呪いなのか。
本作では、それぞれのキャラクターが違う答えを見せてくれるのが、本当に面白い。
まず、アンディ。
彼女は一度「不死」を失ったことで、その重みから解放されるかと思いきや、逆にリーダーとしての無力感と「死」の恐怖に苛まれる。
そして、ブッカーの犠牲によって再び不死を取り戻すことで、その力に「責任」と「目的」を見出すんです。
彼女の旅は、不死が単なる能力ではなく、背負うべき宿命であることを物語っています。
その対極にいるのが、ブッカー。
彼は、愛する人々が自分を置いて死んでいく、終わらない孤独に疲れ果てていた。
彼にとって不死は、紛れもなく「呪い」だった。
だからこそ、彼の死は悲劇的なだけでなく、彼自身がようやく手に入れた「救済」であり「安息」だったんですよね…。
彼の最期は、このテーマを最も象徴する、涙なしには見られないシーンでした。
さらに、新ヴィランのディスコード。
彼女は「最初の不死者」なのに、その力を失ったことで誰よりも「死」を恐れ、他人の不死を奪ってでも生き永らえようとする。
これは、不死という麻薬のような魅力と、それを失うことへの根源的な恐怖を体現しています。
そしてクイン。
彼女にとって不死は、500年続く拷問そのものでした。
『オールドガード2』は、単純な善悪ではなく、「不死」という一つの事象に対する、それぞれのキャラクターの哲学を見せてくれる。
だからこそ、物語にこれだけの深みが生まれるんだと思います。
深掘り考察②:「選ばれし家族」の絆
この映画、派手なアクションがすごいけど、結局僕が泣かされるのは、いつもこの「家族」のシーンなんだよな…。
血の繋がりなんてとっくに超えた、何百年、何千年という時を共有する「選ばれし家族」。
本作では、その絆がこれでもかと試されます。
まず、ブッカーの裏切りと贖罪。
前作で彼が犯した過ちは、この「家族」にとって最も重い罪でした。
彼が命を賭してアンディを救ったのは、単なる罪滅ぼしじゃない。
もう一度、この家族に自分の居場所を見つけ、その一員として死んでいきたかった、という彼の愛の証明なんです。
そして、アンディとクインの再会。
500年という、想像もつかない時間によって引き裂かれた二人の関係。
友情、愛情、そして憎しみ。
あらゆる感情がぐちゃぐちゃになった彼女たちが、最終的に再び手を取り合う。
これは、どんな深い傷でも、この「家族」の絆の前では修復され得るんだっていう、力強いメッセージでした。
もちろん、チームの精神的な支柱であるジョーとニッキーの揺るぎない愛も、このテーマを語る上では欠かせません。
彼らがいるから、このチームはどんな危機でも「心」を失わずにいられる。
結局、『オールドガード』の不死者たちの本当の強さって、死なないことじゃない。
終わらない生という過酷な運命を、共に支え合い、乗り越えていける「家族」がいること。
それこそが、彼らの最大の強さなんだと、改めて感じさせられました。
深掘り考察③:これは「シスターフッド」の物語だ!女性たちが紡ぐ絆と対立
この映画を観てて思ったんだけど、これって実質、超強い女性たちの物語じゃない?
物語の中心で、感情をぶつけ合い、決断し、世界を動かしているのは、いつだって彼女たちなんです。
まず、アンディとクインの関係。
何世紀にもわたる愛と友情、そして裏切りと憎しみ。
この二人の関係性こそが、今作の感情的な縦軸。彼女たちの和解が、物語を次へと進める最大の原動力でした。
そして、アンディとナイルの関係。
リーダーとしての苦悩を教える師匠(アンディ)と、その背中を見て成長する弟子(ナイル)。
この師弟関係も、世代を超えた女性の絆として描かれています。
面白いのが、男性キャラクターたちの立ち位置。
ジョーとニッキーはチームの「心」として不動の愛を体現し、ブッカーは「贖罪」という自身の内面と向き合う。
彼らは物語の重要な支柱だけど、物語を能動的に「牽引」しているのは、あくまで女性たちなんです。
この構図は、旧来の男性中心だったアクション映画への、現代的なアンサーとも言えます。
ただ強いだけじゃない、脆さも、葛藤も、愛も憎しみも抱えた女性たちが織りなす「シスターフッド(女性同士の絆)」。
これが、『オールドガード』シリーズが新しく、魅力的に映る大きな理由の一つだと僕は思います。
深掘り考察④:「力の呪い」と「選択の重み」〜ナイルの特殊能力が問いかけるもの〜
で、もう一つ考えさせられたのが、ナイルの「破壊者」っていう能力について。
これって、彼女にとって祝福なんかじゃなく、とんでもない「呪い」ですよね。
本人は望んでないのに、歩く対不死者用・最終兵器になっちゃったわけで…。
彼女が誰かを傷つけるたびに、その相手は「永遠」を失ってしまうかもしれない。
その重圧、想像を絶します。
このナイルの葛藤は、「望まない強大な力を手にしてしまった時、人はどう向き合うべきか」という、普遍的な問いを僕らに投げかけます。
●力を失い、その重さから解放されたいと願ったブッカー。
●力を失い、その恐怖から他者の力を奪おうとしたディスコード。
●力を失い、再びそれを取り戻して責任を果たそうとするアンディ。
そして、望まない力を「与えられてしまった」ナイル。
彼女が自分のこの特異な能力をどう受け入れ、どう「使う」ことを選ぶのか。
それが、おそらく『オールドガード3』の大きなテーマの一つになるはず。
彼女の選択が、不死者たちの未来を決めると言っても過言ではないでしょう。
『オールドガード3』への道は?残された謎とファンの声
で、一番言いたいのはこれ!
マジでここで終わるの!?っていうのが正直な感想だよね(笑)。
仲間たちが捕らえられたまま終わるっていう、超絶クリフハンガー。
でも、今のところ『オールドガード3』の制作は正式に発表されていないんです。
マジかよ!
ファンからは当然、「早く作ってくれ!」っていう悲鳴が殺到しているはずです。
アンディとクインという最強の女性バディが誕生し、物語が一番盛り上がるところで終わってしまった本作。
これはもう、僕らの声でNetflixに続編を作ってもらうしかない!
そう思いませんか?
『オールドガード2』この記事の要点まとめ
最後に、この記事で解説した『オールドガード2』のポイントを、箇条書きで分かりやすくまとめます。