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【ネタバレ解説】Netflix『それでも夜は訪れる』結末と評価|あらすじ・感想レビュー!

Netflix『それでも夜は訪れる』レビュー:人生の底に落ちた音がする―衝撃の結末を考察!

 

もし、人生のすべてを懸けた夢が、たった一人の裏切りで、48時間後に消え去るとしたら…?

2025年夏、Netflixから、僕らの心を鷲掴みにする、とんでもないクライム・サスペンスが届けられます。

その名も、『それでも夜は訪れる』

YOSHIKI

こんにちは!
重厚なスリラー映画に目がない僕、YOSHIKIが、この最新作のヤバさを、【ネタバレなし】【ネタバレあり】に分けて、徹底的に語り尽くします!
さあ、このヒリつくような、長い夜の始まりです。

【このブログの楽しみ方について】
いつも『YOSHIKIのMOVIE SELECTION’S』を読んでくれて、本当にありがとうございます!
このブログでは、読者の皆さんと「作品を待つワクワク感」から「観終わった後の語り合いたい気持ち」までを共有するため、【随時更新】というオリジナルの記事スタイルを採っています。
これは、僕が考え抜いた、みんなと最高の映画体験をするための形です。
ぜひ、この場所で、一緒に物語を深めていきましょう!

🔴Netflix映画『それでも夜は訪れる』基本情報!

YOSHIKI

まずはサクッと基本情報から。
これだけ押さえておけばOK!
監督が『ザ・クラウン』『ANDOR/アンドー』のベンジャミン・カロンさんって、もう映像美と重厚な人間ドラマは約束されたようなものですよね!

項目 詳細
作品名 『それでも夜は訪れる』(原題: The Night Always Comes)
配信 Netflix(独占配信)
配信日 2025年8月15日
製作国 スウェーデン
監督 ベンジャミン・カロン
キャスト ヴァネッサ・カービー、ジェニファー・ジェイソン・リー
ジャンル クライム・サスペンス、ヒューマン・ドラマ
上映時間 108分

🔴【ネタバレなし】この夏、最もヒリつく夜が来る!注目ポイント3選!

予告編あらすじ制作陣の情報から、僕が「これはヤバい!」と確信するに至った3つのポイントを紹介させてください!

① 文学賞受賞作家が描く、現代アメリカの「リアル」

この映画、数々の文学賞受賞歴を持つ作家ウィリー・ヴローティンさんの同名小説が原作なんです。

彼の紡ぐ物語は、決して綺麗事ではない、現代社会の厳しい現実を浮彫りにすることで知られています。
本作が単なるクライム・スリラーに留まらない、文学的な深みとテーマ性を持つのは、この強力な原作の存在が大きいでしょうね。

② 主演ヴァネッサ・カービーの「魂」を込めたパフォーマンス

主演のヴァネッサ・カービーさんは、本作でプロデューサーも務めている。

俳優が制作にも関わる時って、それは単なる仕事を超えた、作品への深い愛情とコミットメントの表れなんですよね。
彼女が演じる主人公リネットは、疲れ果てながらも家族のために必死でもがく、複雑で多面的なキャラクター。
カービーさんが自身の魂を注ぎ込んで作り上げるであろう、この主人公の生き様そのものが、本作最大の見どころの一つと言えるでしょう。

③「ジェントリフィケーション」と「アメリカン・ドリーム」への問い

物語の舞台は、急激な地価高騰に揺れるオレゴン州ポートランド。

主人公リネットの苦闘は、家賃の上昇によって長年住んだ場所を追われる人々、いわゆる※「ジェントリフィケーション」の問題と密接に結びついています。
本作は、誰もが豊かになれるという「アメリカン・ドリーム」が、現代において本当に存在するのか、という根源的な問いを僕たちに突きつけます。
この現代的なテーマが、物語に切実さと普遍性を与えているんですね。

※YOSHIKIの豆知識:そもそも「ジェントリフィケーション」って何?
ざっくり言うと、「都市の再開発とかで、元々あまり裕福じゃなかった地域に、新しいお店やオシャレなマンションができて、お金持ちがどんどん移り住んでくること」だよ。
一見すると街がキレイになって良いことみたいに聞こえるけど、大きな問題もあって。
地価や家賃がめちゃくちゃ高騰しちゃうから、昔からそこに住んでいた人たちが、家賃を払えなくなって、住み慣れた街を追い出されちゃうんだ。
この映画の主人公リネットも、まさにこの「ジェリントリフィケーションの波」に飲み込まれそうになっている一人。
この言葉を知っておくと、彼女の焦りや絶望が、よりリアルに感じられるはずだよ。

🔴Netflix映画『それでも夜は訪れる』キャストとあらすじ!

●リネット (ヴァネッサ・カービー)
主人公。
複数の仕事を掛け持ちしながら、家族との未来のために必死に働く女性。

●ケニー (ザック・ゴットセイゲン)
リネットが守ろうとする、発達障害のある弟。

●リネットの母 (ジェニファー・ジェイソン・リー)
物語の引き金を引く人物。
娘との約束を直前で反故にし、彼女を絶望的な状況へと追い込む。

Netflix映画『それでも夜は訪れる』【ネタバレなし あらすじ】

オレゴン州ポートランド。
主人公のリネットは、長年の夢が叶う寸前にいた。
それは、母親と障害のある弟ケニーと共に暮らす今の家を、手頃な価格で購入すること。

しかし、契約締結のわずか一週間前、頼みの綱だった母親が突然、資金援助を撤回。
計画は脆くも崩れ去る。

残された時間は、わずか1晩だけ
常識的な方法では到底間に合わない状況で、リネットは失われた資金をかき集めるため、狂乱のオデッセイへと身を投じる。

家族の未来を救うため、彼女は封印してきたはずの「暗い過去」と対峙し、裏社会の人間たちを訪ね歩くことを決意する。
その危険な選択は、彼女を予測不能で後戻りのできない、暗い夜の渦へと引きずり込んでいくのだった…。

🔴Netflix映画『それでも夜は訪れる』【ネタバレなし感想】速攻レビュー&評価

全体総評:これは、人生の底に落ちた音がする映画

この映画のタイトル、『それでも夜は訪れる』。

僕は最初、どんな困難な状況でも「必ず朝は来る」っていう、希望の物語だと思っていたんです。
でも、違いました。
このタイトルが言っているのは、「どんなに願っても、無情にも夜はやってくる」ということ。
まさに、この物語そのものでした。

主人公リネットがやっていることは、正直、無茶苦茶です。

でも、彼女をそこまで追い詰めた「家問題」は、「実際、こういう人たちも多いんだろうな」と、想像せずにはいられませんでした。
特に僕が衝撃を受けたのは、母親の行動です。
「娘への愛情はないのかい!」って、思わず怒りがこみ上げてしまいました。
たぶん、アメリカという国では、こういうどうしようもない家族関係も、決して少なくないんでしょうね。

そして、この物語は、結果的に何も解決しません。
観終わった後、心に残るのは、希望の光ではなく、ずしりと重い、人生の底に落ちた音だけ。
でも、だからこそ、この映画は観る価値がある。
綺麗事じゃない、現実の痛みを描き切った、忘れられない一本でした。

Netflix映画『それでも夜は訪れる』各項目別10点満点評価とレビュー

評価項目 点数 YOSHIKIのひとことレビュー
ストーリー 5/10 救いを求めると、裏切られる物語です。 主人公を動かすための、少し強引に感じる展開が多く、物語に没入しきれませんでした。
映像美 6/10 雰囲気は良かったですが…。 ポートランドの夜をザラついた質感で切り取った、ダークな映像は良かったですが、特に印象に残るシーンは少なかったかな、と思います。
余韻・没入感 5/10 観終わった後、正直、かなり落ち込みました。 でも、その「人生の底に落ちた音」こそが、この映画が伝えたかったことなのかもしれません。
リピート率 4/10 正直、もう一度観るには、かなりの覚悟がいります…。 ヴァネッサ・カービーさんのファンなら、彼女の演技を確認するためにもう一度、という感じかもしれません。
キャストの演技 8/10 ヴァネッサ・カービーさんは、文句なしに素晴らしかったです。 彼女の鬼気迫る演技がなければ、この評価はもっと低くなっていたと思います。
総合評価 5.6/10 主演女優の才能の無駄遣い…。 骨太なドラマを期待すると、少し肩透かしを食うかもしれません。ヴァネッサ・カービーさんのファンは必見です。

🔴Netflix映画『それでも夜は訪れる』【ネタバレ全開】衝撃の結末あらすじ解説!

【⚠️警告:この先は100%ネタバレです!】
ここからは、物語の終盤で何が起こったのか、その事実を時系列で客観的に解説していきます。

まだ、視聴していない方は閲覧にご注意くださいね。

【ここまでのあらすじ】
オレゴン州ポートランド。主人公のリネットは、母親と障害のある弟ケニーと共に暮らす今の家を、手頃な価格で購入するという長年の夢が叶う寸前にいた。
しかし、契約直前に母が購入資金で新車を購入してしまう。
残された時間はわずか1晩。
リネットは失われた資金をかき集めるため、封印してきたはずの「暗い過去」と対峙し、危険な夜の渦へと身を投じていくのだった…。

狂乱の一夜の始まり:母の裏切り

家の購入契約を目前にして、主人公リネットは、資金援助を約束していた母ドリーンに裏切られます。

ドリーンは、家の頭金となるはずだった25,000ドルを、自分のための新車購入に充ててしまいました。
弁護士から翌朝9時までという猶予を与えられたリネットは、たった一夜で資金を集めるため、ポートランドの裏社会へと足を踏み入れます。

資金集めの顛末

リネットは資金を集めるため、次々と危険な行動に出ます。

まず、援助交際の相手スコットのもとを訪れますが断られ、関係を持った後に彼の高級車を盗み乗り捨てます。
次に、バーの同僚コーディを巻き込み、女友達の家から金庫を盗み出しますが、仲間割れの末、コーディを車ではねて金を取り返しました。
最後には、かつての元ピンプ(売春斡旋業者)であるトミーを頼り、危険なドラッグの取引にまで足を踏み入れますが、それも失敗に終わります。

最後の対決と、訪れた結末

すべてに失敗し、夜明けと共に家に戻ったリネット。

そこで彼女は、母がそもそも家を買う気などなく、この家に嫌悪感を抱いていたという事実を知ります。
さらに、不動産業者からの留守番電話には、「家をより高値で買う別のバイヤーに売ることにした」という、決定的な敗北を告げるメッセージが残されていました。

朝、リネットは寝ている弟に「しばらく留守にするけど、いつもケニーを愛している」と告げ、母には「昨夜は戦っていたの。家族のためにね。私なりのやり方で。これからは、自分のために戦う」と書き置きを残して家を後にしました。
物語は、彼女が車で走り去っていくところで幕を閉じます。

🔴Netflix映画『それでも夜は訪れる』【深掘り考察】この物語に隠された4つの“闇”(ネタバレあり)

深掘り考察①:「夜は訪れる」―このタイトルが本当に意味するもの

僕が最初にこのタイトルから連想したのは、「どんな困難があっても朝は来る」という希望のメッセージではありませんでした。
「どんなに願っても、無情にも夜はやってくる」という、ある種の諦めです。
そして、その予感は正しかった。

このタイトルの「夜」は、単なる時間帯じゃない。
それは、リネットが決して抗うことのできない、ジェントリフィケーション、経済格差、そして個人のトラウマという、複数の巨大な力の例えなんです。
リネットが一晩中どれだけ必死にもがいても、彼女を取り巻く巨大な状況という「夜」は、必ず、そして容赦なく訪れる。
それは避けられない運命なのだと、このタイトルは宣言しているんですね。

深掘り考察②:本当の悪は誰か?母か、社会か、リネット自身か

この物語には、明確な悪役が存在しません。

それこそが、この映画を単なるスリラーではなく、深い悲劇にしている理由です。
では、リネットを破滅させた本当の「敵」は何だったのでしょうか?

●容疑者①
母ドーリーン。
彼女の裏切りは物語の直接的な引き金であり、目先の敵であることは間違いありません。

●容疑者②
社会の仕組み。
これが本丸でしょうね。
そもそも、この絶望的な状況を生み出したのは社会の仕組みそのものですから。

●容疑者③
リネット自身。
彼女は聖人じゃありません。
衝動的で、時に自滅的な行動が、破滅への坂道を転がり落ちるのを加速させている面も否定できません。

僕の結論はこうです。
本当の悪役は、これら3つの力が相互作用することで生まれる「状況そのもの」。

社会という名の圧力鍋が、リネットの弱さを増幅させ、母親を自分勝手な選択へと追い込む。
彼らは全員がシステムの被害者でありながら、生き残るために互いを攻撃し合うしかない。
それこそが、このシステムの最も恐ろしい勝利の形なんです。

深掘り考察③:「家」という呪いと救い

リネットが命懸けで守ろうとした「家」。

この物語において、「家」はすごく複雑な意味を持つシンボルでした。

●救いとしての家(夢)
あの家は、リネットにとって「家族の未来」そのものでした。

●呪いとしての家(トラウマ)
でも、忘れてはいけない。
あの家は、彼女を暗闇に突き落とした家庭崩壊が起きた、まさにその場所でもあるんです。

彼女は輝かしい未来のために戦っていたのか?
それとも、無意識のうちに、壊れた過去を買い戻し、修復しようとしていたのか?
彼女が救いとして追い求めた夢そのものが、彼女の痛みの源と分かちがたく結びついている。
この二重性こそが、彼女の戦いをより一層、悲痛でやるせないものにしているんですよね。

深掘り考察④:なぜこの物語に「救い」はないのか?

この映画を観終わった後、多くの人が「救いがない」と感じるでしょう。

でも、この救いのなさは、決してこの映画の欠点じゃない。
むしろ、それこそが最も重要な芸術的選択なんです。

この映画は、現実逃避のためのエンターテイメントじゃない。
その目的は、社会の最底辺で生きる人々の「地獄のような現実」をありのままに描くことにある。
もしこの物語にハッピーエンドがあったとしたら、それは映画全体のテーマを裏切ることになります。

この物語において、「救いがないこと」こそがメッセージ。
これは、観客に嘘をつくことを拒否した、痛烈な物語なんです。

🔴Netflix映画『それでも夜は訪れる』まとめ

もし、あなたが派手なアクションや、あっと驚くような展開を期待しているなら、この映画は少し違うかもしれませんね。

でも、観終わった後、自分の人生について深く考えさせられるような、特別な一本を探しているなら…。
この『それでも夜は訪れる』は、きっとあなたの心に、忘れられない傷跡を残してくれるはずです。

僕がこの映画から受け取ったのは、「犯人は誰か?」という答えじゃありませんでした。
そうじゃなくて、「もし、自分があの状況に置かれたら、同じ過ちを犯さずにいられるだろうか?」という、どこまでも重くて、答えの出ない問いでした。

もしあなたが、そんな「心で観る」映画体験を求めているなら、ぜひ覚悟を決めて、この深淵を覗いてみてほしいなと思います😌

YOSHIKI

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