『崖の上のポニョ』レビュー:宮﨑駿が描く、純粋な愛と「生命」の物語!
「生まれてきてよかった。」 この、たった一言に、どれだけの希望と優しさが詰まっているんだろう…。
2008年の公開から時を経ても、決して色褪せることのない魔法のような物語、『崖の上のポニョ』

こんにちは!
スタジオジブリ作品を愛してやまない僕、YOSHIKIが、この不朽の名作の魅力を、【ネタバレなし】と【ネタバレあり】に分けて、徹底的に語り尽くします!
さあ、ポニョが紡ぐ、やさしくも壮大な海の世界へ、一緒に出かけましょう。
🔴映画『崖の上のポニョ』基本情報!

まずはサクッと基本情報から。
監督・脚本:宮﨑駿、プロデューサー:鈴木敏夫、音楽:久石譲。
もう、この3人の名前が並んでいるだけで、傑作なのは確定ですよね。
🔴【ネタバレなし】なぜポニョは、今も僕らの心を掴むのか?3つの理由!
① 純粋な手描きアニメーションへの回帰
宮﨑駿監督は、CG全盛の時代に、あえて全編手描きで本作を制作するという決断を下しました。
その目的は、現実の海を模倣することではなく、海の持つ生命感や躍動感といった「本質」を捉えること。
水そのものが巨大な魚の形をとるなど、一個のキャラクターとして描かれており、これは伝統的なアニメーション表現の可能性を改めて示す、力強い芸術的な表明なんです。
② 子どもの愛が世界を変えるという、純粋な物語
この物語は意図的に単純化されており、5歳の子どもであるポニョと宗介の、直接的で無条件の絆に焦点が当てられています。
「ぼくが守ってあげるからね」 5歳児のこの約束が、世界を安定させ、天変地異を収めるほどの力を持つという、ラディカルな思想。
「最も純粋な感情こそが最大の力を持つ」という深遠なテーマが、この物語の根幹にはあるんですね。
③ 生命が宿る世界(アニミズム)と日常の魔法
本作は、宮﨑作品に共通する、神道的なアニミズムの世界観を色濃く反映しています。
人間や動物だけでなく、海や波、岩にさえも命が宿るという思想が根底にある。
ポニョの魔法によって、見慣れた港町が、古代魚が泳ぐ夢のような太古の海へと変貌する。
本作は僕らに対し、自然界に秘められた驚異を再発見するよう誘い、大人になると失われがちな視点を思い出させてくれるんです。
🔴映画『崖の上のポニョ』キャストとあらすじ!
人間になりたいと願う、さかなの子。
宗介のことが大好き。
崖の上の家に住む、5歳の男の子。
純粋で、まっすぐな心を持つ。
宗介の母。
快活で、どんな時でも動じない、肝っ玉母ちゃん。
宗介の父。
船乗りで、なかなか家に帰れない。
ポニョの父。
かつては人間だったが、今は海底で暮らす魔法使い。
ポニョの母。
海そのもののような、大きくて優しい存在。
映画『崖の上のポニョ』【ネタバレなし あらすじ】
海辺の崖の上の家で暮らす5歳の少年・宗介は、ある日、ガラス瓶に頭が挟まって動けなくなっていた、さかなの子を助ける。
宗介は、その子を「ポニョ」と名付け、大切にすることを約束する。しかし、ポニョの父・フジモトによって、彼女は無理やり海の中へと連れ戻されてしまう。
「宗介のところへ行きたい!」
ポニョの強い想いは、父が溜めていた「生命の水」の力を解放。
彼女は人間の女の子の姿へと変身し、巨大な津波に乗って、再び宗介のもとを目指す。しかし、ポニョが使った古代の魔法は、世界のバランスを崩し、月が異常接近するなど、星を破滅させるほどの危機を引き起こしてしまうのだった…。
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