【ネタバレ】『トモダチ100人』は面白い?つまらない?木村拓哉の登場で天国、しかし結末は地獄…勝者は一体誰なのか解説します!
Amazon Prime Videoで配信され、「ただのバラエティかと思ったら、エグくて泣ける」と大きな話題を呼んでいる『賞金1億円の人脈と人望バトル トモダチ100人よべるかな?』。
その無邪気なタイトルの裏には、友情というキレイごとを、お金と時間で容赦なくあぶり出す、とんでもない社会実験が隠されていました。
この記事では、一体誰が勝者となったのか、その衝撃の結末を完全ネタバレ。
そして、番組最大の見せ場を作った木村拓哉さんと、彼を呼んだ河合郁人さんの身に起きた、あまりにもドラマチックな一部始終を、じっくりと語っていきたいと思います。
これは遊びじゃない。友情を値踏みする「残酷すぎるルール」
この番組の面白さであり、恐ろしさでもあるのが、挑戦者たちを精神的に追い詰める、巧みで悪魔的なルール設計にあります。
仕掛け人であるバナナマンの設楽さんとバカリズムさんが、まるで神様のように高みから見物する中、3人の挑戦者たちの「本当の人望」が試されます。
●挑戦者
- 森田哲矢(さらば青春の光)
- 河合郁人(元A.B.C-Z)
- Matt
このゲームは、ただ電話して友達を呼ぶ「人脈」だけでは勝てません。
理由もわからず、何もない殺風景な部屋で、自分のために何時間も待ち続けてくれるかという、本物の「人望」が問われるのです。
さらに挑戦者を苦しめるのが、友情をお金に換えさせる鬼のシステム。
友達をもてなす水は1杯10万円、カレーは100万円。
優しさを見せれば見せるほど、優勝賞金の1億円からどんどん引かれていくのです。
そして、この実験をさらにかき乱すのが「裏切り者ルール」。
呼ばれたゲストに「他の人を連れて帰れば、1人につき10万円」と悪魔のささやきが。
友情と金、その天秤にかけられた人間のリアルな姿には、笑うしかありません。
極めつけが、夜20時の時点で友達が一番少ない挑戦者は、問答無用で脱落という非情なルール。
集まってくれた友達も、その場で全員帰されてしまうのです。
圧巻…木村拓哉、降臨。だが、彼を呼んだ河合を襲った悲劇!
この番組が伝説となった一番の理由。
それは、河合郁人さんの呼びかけに、あの木村拓哉さんが応えたことでしょう。
しかし、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。
ルール上、事情をまったく説明できない河合さんに、電話口の木村さんは「何だよそれ」と当然のいら立ちを見せ、一度は電話をガチャリと切ってしまいます。
スタジオに「終わった…」という絶望が漂いました。
ところが数時間後、事態は誰もが予想しない方向に動きます。
なんと、本当に木村さんがスタジオに現れたのです。
男気、としか言いようがありません。
その姿に、スタジオはもはや絶叫と呆然とした空気が入り混じる、異様な熱気に包まれました。
その後、どうしても直接会って感謝を伝えたかった河合さんは、賞金から200万円を支払い、木村さんとの「面会」を果たします。
長い時間番組に居てくれたことを配慮して帰宅していただいたのだ。
一方、スタジオに降り立った木村さんは、ただ者ではありませんでした。
後にMCの二人に語ったところによると、「久しぶりに番組スタッフに”覇気”を使ったら、ちゃんと概要を教えてくれた」とのこと。状況を瞬時に把握すると、近くにあった店で「たい焼き」を買ってきて、MC陣に差し入れするという完璧な気遣いまで見せつけます。
その立ち居振る舞いすべてが、まさにスターでした。
この瞬間、河合さんの人望が本物であったことは、日本中のお茶の間に証明されたはずです。
しかし、その直後、最も残酷な形でドラマは暗転します。
夜20時、無慈悲な中間発表の時間。
木村拓哉さんを呼ぶという最大のファインプレーを見せたにも関わらず、河合さんの友達の数は、まさかの最下位。
その大きな原因となったのが、「裏切り者(ねずみ役)」となったピスタチオ(当時)の伊地知さんでした。
彼は報酬金のために河合チームのゲストを多数引き連れて帰ってしまったのです。
最高の友が最高の形で応えてくれた裏で、別の友の裏切りによって敗退が決まる──。
これ以上ない皮肉な結末に、河合さんの挑戦は幕を閉じました。
さらに非情なのは、この脱落が決まった後に、仕事の合間を縫い、お母様の誕生日に花を届けてから駆けつけた亀梨和也さんが、無情にも門前払いされてしまうシーン。
彼の優しさすら、この残酷なルールの前では無力でした。
【最終結果】勝者は森田!泥臭い芸人魂が掴んだ勝利と、最高のオチ!
河合さんの脱落により、深夜24時までの最終決戦は「森田哲矢 vs Matt」の一騎打ちへ。
息詰まる人望バトルの末、勝利の栄冠を手にしたのは…
【優勝】森田哲矢:37人
【2位】Matt:30人
公式の勝者は、さらば青春の光・森田哲矢さんに決定しました!
彼の勝因は、やはりその芸人人生で培ってきた、泥臭い絆でしょう。
理不尽な状況に耐性が高く、むしろカオスを楽しむことができる「芸人仲間」という強固なコミュニティが、彼を勝利に導きました。
そして、気になる賞金は、ゲストへの差し入れなどが引かれ、634万円となりました。
しかし、この物語には森田さんらしい、最高のオチが待っていました。
実は、芸人仲間の「みなみかわ」さんと、「最終的に残った人数×10万円を渡す」という裏約束を交わしていたのです。
その結果、獲得賞金634万円の中から370万円をみなみかわさんに支払うという、なんとも彼らしい結末を迎えたのでした。
数字の勝者は森田、記憶の主役は河合。番組が描いた「本当の勝利」とは?
この番組は、私たちに2つの「勝利」の形を見せてくれたように思います。
ひとつは、ルールに則り、最も多くの友達を集めて賞金を手にした、「数字の上の勝者」である森田さん。
そしてもうひとつは、賞金は逃したものの、木村拓哉さんとの絶対的な絆を日本中に証明し、お金では決して買えない伝説を手にした、「記憶の中の主役」である河合さん。
どちらが本当の勝利か、答えはないのかもしれません。
『トモダチ100人よべるかな?』は、単なる芸能人の交友録ではありませんでした。
友情という美しいものの裏側にある、もろさやリアルな人間模様をえぐり出した、見ごたえ十分の心理ドキュメンタリーです。
まだ見ていない方は、この忘れがたい人間実験を、ぜひその目で確かめてみてください。
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